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遺言とは

遺言とは

「遺言」は,「ゆいごん」または「いごん」といわれます。これは,遺言者の生前の意思や希望を表したもので,遺言者の「死亡の時」にその効力が生じ,その内容が実現されます。
 遺言が有効であるためには,次の要件を備えていなければなりません。

① 法律で定められた方式によること

  遺言は,相手方のない単独の法律行為です。したがって,法律に定められた方式に従わなければ,それを行うことはできません。また,その作成には厳格な方式が要求され,これに従わない遺言は法的な効力を生じません。
 民法は,遺言の方式について,一般の場合に行う普通の方式による遺言と,死亡の危急が迫った人などがする特別の方式による遺言について定めています。

② 法律に定められている事項に関する遺言であること

  遺言の内容がどのようなものであってもいいというわけではありません。たとえば,「親族一同,仲良く暮らしなさい」「子供たちは家の家訓をよく守るように…」などという遺言内容の場合,法的な効力はありません。
 遺言に法的な効力を生じさせるためには,法律で定められている事項についての意思表示である必要があります。法的な効力が生じる遺言の内容としては,①法定相続分と異なる相続分を定める,②財産を相続人以外の第三者に遺贈する,③遺産分割を禁止する,④遺言執行者を指定する,などが挙げられます。
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