法人破産とは
法人破産とは,個人の破産ではなく,会社が破産することを言います。個人事業者の破産は個人の方の破産ですので,法人破産ではありません。
個人破産のページにおいて,破産は生活再建のための制度であると言いましたが,法人破産の場合,破産は生活再建のための制度ではなく,法的な清算手続きということになります。したがって,個人破産をする目的であった免責は,法人破産では問題とならず,法人破産は会社の清算が目的となります。
会社の資金繰りの目途が立たず支払不能に陥る場合や債務超過の場合は,法人破産手続きを利用して,その会社を清算することになります。
もっとも,会社が資金繰りの目途が立たない状態や債務超過の場合であっても,その原因が主として銀行からの借入れ等金融債務の返済が重くなっていることにあり,本業自体は一定の売上を維持していて不振ではなく,ある程度の営業利益が確保されていて(又は,今は営業利益が確保されていないが速やかな事業の再構築により確保できる見通しがあり),経営者の事業継続に対する意欲もあり,よって,事業の継続性が見込まれるという場合は,任意整理,特定調停,民事再生などの再生のための手続きを利用することも検討します。